テニスにおいて「体の軸」を意識することは、安定したショットやスムーズな体重移動、効率的なパワー伝達にとって非常に重要です。以下に、テニスでの体の軸の作り方と意識の仕方を段階的に解説します。
🔶 1. 体の軸とは?
「体の軸」とは、頭から骨盤を通る体の中心線を安定させて保つことを指します。プレー中にこの軸がブレると、ショットの正確さやパワーが落ちます。
🔶 2. 体の軸を作るための基本ステップ
① 正しい姿勢(ニュートラルポジション)
- 足幅は肩幅より少し広く
- 膝を軽く曲げて、前傾姿勢(腰から折れるように)
- 背筋はまっすぐ(猫背や反りすぎ注意)
- 頭が背骨の延長線上にあるように
✅ ポイント:この姿勢が「軸を保つ」ための出発点です。
② 体幹(コア)の意識
- お腹に軽く力を入れてへこませる(腹横筋を使う)
- 息を止めず、自然に呼吸しながら体幹を安定させる
✅ 体幹を安定させると、軸もブレにくくなります。
③ 軸を意識したスイング動作
- フォアハンド・バックハンドでは、回転軸を中心に体を捻る→戻す
- 軸を中心に「回る」意識で、無理に体を倒したり傾けない
- 頭の高さをなるべく変えないようにすると安定
🔶 3. 練習方法(ドリル)
● シャドースイング
- 鏡の前でスイングし、頭と胴体の軸が傾かないか確認
- 腰だけでなく肩も回して「軸の中心」で回転
● 片足立ちスイング(難易度高め)
- 軸足(右利きなら右足)で立ち、軽くフォアハンドやバックハンドの動作
- 軸のバランスを保ちつつスイングをする練習
● 骨盤意識ウォーク
- 骨盤を立てたまま歩く練習(お尻を突き出さない)
- 骨盤の傾きがないと、軸が真っ直ぐになります
🔶 4. よくある間違い
間違い | 修正ポイント |
---|---|
スイング時に体が流れる | 軸を中心に「回転」を意識 |
打つときに上体が倒れる | 膝を曲げて下から支える |
腕だけで打つ | 体幹・腰の回転を使う |
🔶 5. 軸を意識したプレーヤーの例
- ロジャー・フェデラー:頭の位置が常に安定していて、スイングの軸がぶれない
- ノバク・ジョコビッチ:柔軟性と体幹の強さで、軸のブレが非常に少ない
🔶 補足:軸が強くなるトレーニング
- プランク(体幹強化)
- ローテーショナルメディシンボールスロー(回転軸の強化)
- バランスボールトレーニング(姿勢維持力)
ご希望があれば、**レベル別(初心者・中級者・上級者)やショット別(サーブ・フォア・バック)**に分けたアドバイスも可能です。必要ならお知らせください!
テニス 手首を固定して打つ
テニスにおいて「手首を固定して打つ」ことは、
安定したショットやコントロールの向上につながります。
ただし、完全に「固める」のではなく、「使いすぎず安定させる」というのが正確な理解です。
🔶 なぜ「手首を固定する」必要があるのか?
状況 | 理由 |
---|---|
フォア・バックの安定性 | 手首を固定しないとインパクトでラケット面がブレやすい |
コントロール | 打点でラケット面が安定することで狙い通りのコースに打ちやすい |
パワーロス防止 | 手首が柔らかすぎるとエネルギーが逃げてボールに力が伝わらない |
🔶 「手首を固定する」の本当の意味
- ✅ インパクト時に手首の角度を変えない(=面がぶれない)
- ✅ 準備〜フォロースルーまでは柔軟性を持たせる
- ❌ 完全に固めてしまう → 肩や肘に負担がかかる・スイングがぎこちなくなる
🔶 打ち方のポイント(フォアハンドを例に)
- グリップを握りすぎない
→ 軽く卵を握るように。強すぎると手首の柔軟性を失う - テイクバックでは自然な角度のままラケットを引く
→ 手首を無理に曲げない(背屈・掌屈しすぎない) - インパクト直前にラケットヘッドが遅れてくる(ラグ)
→ このとき、手首が少し「しなる」のはOK - インパクトでは手首の角度を固定
→ 手首がぐらつかないよう、腕全体で面を支える意識 - フォロースルーでは自然に手首を解放
→ 無理に固めたままにしない
🔶 手首を安定させる練習法
● 壁打ちでラケット面を意識
- ゆっくりなテンポで、ラケット面が毎回同じ向きになるか確認
● トス&ヒット(手出しボールでゆっくり打つ)
- フォアやバックで、力を入れすぎず面の安定性に集中
● 手首に輪ゴムや軽いリストバンド
- 手首が余計に動いたときに自覚しやすくなる補助法
🔶 手首を固定しすぎてしまうと起こる問題
問題 | 対策 |
---|---|
肘や肩が痛くなる | 手首はインパクト以外は「しなやか」に使う |
パワーが出ない | スイングの連動が失われている。体幹・下半身とつなげる |
フォロースルーがぎこちない | 固めすぎず「解放する」感覚を意識 |
🔶 まとめ
✅ 手首は
- 準備とフォロースルーでは自然な動き
- インパクト時のみ安定して固定
✅ 固めすぎると逆効果
✅ 面の安定が最優先